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メルカリ便補償のすべて:購入者と出品者が知っておくべき情報

以前、フリマ各社の公式便と補償についてまとめた時に以下の質問を頂いた

そもそも補償って誰が受けるものなの?

何気なく「メルカリ便は補償があって安心❤︎」と考えているが、補償とは誰が何をされるのか知らず使ってる人もいるだろう。

今回の記事は初心者向けに「補償とは何か?」を解説していく。結論から言うと、補償は出品者の為のオプションであって購入者は気にしなくてOK

きゃたぬき
きゃたぬき

きゃたぬきです。TwitterYouTubeもやっています。

補償を受けるのは「出品者」

前提として、補償を受けるのは「出品者」である事を覚えておこう。これは具体例を出した方が理解しやすい。

極端な例だが、メルカリで30万円のパソコンを定形外郵便(!)で発送したが壊れて届いた場合

  • 購入者:取引不成立で返金
  • 出品者:売上金が入らず、パソコンも壊れて戻ってくる

上記の状況になる。出品者が利用した定形外郵便に補償がない為(たとえ郵便会社が雑な発送をしたとしても)商品代金分を支払ってもらえないのだ。

補償は自己防衛でつける

補償とは出品者が自己防衛のためにつけるもので、民間保険的なものと考えていい。例えば普通郵便とメルカリ便を比較した場合、各々の長所短所は以下の通り

  • 普通郵便:安いが補償なし
  • メルカリ便:高いが補償あり

大抵は補償なしでも無事届く訳だが、破損したり紛失した場合、送料以上の損失が発生してしまう。まるで車を借りる時の「ノンオペレーションチャージ」のような話だ。

あえて補償をつけない理由

ちなみに事業者などは”あえて”つけないことが多い。滅多に発生しない事故に備えて保険をかけるなら、その時全額負担しつつ毎回の送料を節約した方がいい為だ。

例えば1000回送って2回壊れた場合

  • 商品の損失:合計2,000円
  • 送料の節約:1回あたり50円
    • 998回で49,900円の節約

合計2,000円の商品を失ったとしても、それ以上に送料を節約できるなら補償をつけない。商品代金が安ければ、全額返金した方が金銭面でお得なのだ。

一般ユーザーなら推奨

一方、取引が少ない一般ユーザーは補償を検討した方がいい。確率低いと言っても0じゃない為、事故発生時の損失が大きくなってしまう。

なおメルカリ便における補償内容について、詳しくは別記事を参照してもらいたい。

【保存版】フリマ公式の発送手段と補償内容まとめ【メルカリ・ラクマ・Yahoo!フリマ(旧:PayPayフリマ)】

ここまでをまとめる

  • 補償を受けるのは出品者
  • 補償がないと、出品者は商品と売上金を失う
  • 損失額次第で、節約のためにあえて補償を外す

補償なしで壊れたら購入者の自己責任?

メルカリを見ていると時々説明文に

こちらの発送方法は補償がついておりませんので、返品など対応は致しかねます。補償が必要な場合は+50円でメルカリ便に変更します

など書いている人がいるが、送料を節約したい為の詭弁である。ガラス工芸品を封筒直入れで送った場合も購入者に責任があるだろうか。んな訳ない。

出品者の思惑を言い換えると

私は安い送料で送りたい。その代わり補償ないんだけど、壊れたらそっちで我慢してくれない?

という話だ。都合が良すぎるし、現実的に壊れた場合、窮地に立たされるのは出品者だ。

ECサイトと普通郵便における補償の実態

この件に関しては他ECサイトが参考となる。例として楽天市場・Amazonの場合をざっくり紹介する。

楽天市場の場合

楽天市場は「楽天あんしんショッピングサービス」があり、同サービス内で購入した時点で対象となる。

これは30万円までを上限に、購入者への代金補償を行う。仮に楽天市場で購入した商品が届かなかった場合

  • 購入者:30万円まで返金
  • 出品者:商品も売上金も消える

といった状態になるのだ。つまり補償なし手段で発送しようが、購入者には関係ない。

Amazonの場合

Amazonにも購入者を保護する「Amazonマーケットプレイス保証」がある。これは補償のない発送方法でも有効であり、前述した「楽天あんしんショッピングサービス」と概ね同様の処置になるので割愛。


以上の通り、購入者は最初から保護されているため、補償がない影響は出品者側に大きいと言える。そしてメルカリにおいても同様の判断ができるだろう。

普通郵便が紛失した際の体験

実は以前、私が発送した普通郵便の商品が紛失したことがあった。結論から言うと

  • 購入者:全額返金
  • 出品者(私):商品代金の全額補償

といった処置をされた。つまり普通郵便を使って届かなかった場合でも、購入者はメルカリ事務局から保護される…可能性がある。

普通郵便で補償されなかった体験談の例

なお別記事で解説した通り、普通郵便は補償が存在しない。私は2,000円程度と安かったからなのか、昔の話でメルカリが寛容だったのかは定かではないが…補償されなかった出品者の体験談が圧倒的に多い。

よって出品者の場合、補償なしでは補填されないと素直に考えてもらいたい。

購入者へのお願いの仕方

確認してきた通り、補償は出品者に向けたサービスであって、購入者は無事届くならどうでもいい、と私は思ってる。

いずれにせよ、出品者が補償を前面に出して追加料金を求める行為は、詳しい人から見ると逆効果になる(まぁ把握してる人がどのくらいいるのか…って気もするけど)

今後、出品者としてお願いする場合は

追跡・匿名配送サービスを希望される場合は+50円でメルカリ便に変更いたします

と言った書き方をするといい。補償云々よりも追跡サービス・匿名配送の有無が購入者にとって重要なのだ。

記事のまとめ

  1. 発送方法による補償を受けるのは「出品者」
  2. 補償なしで発送し、トラブルが発生した場合。出品者が損をする
  3. 補償は保険の様なもの

番外編:ショッピング保険付きのクレカを使う

実は使うクレジットカード次第でメルカリ商品にも補償をつけられる。無料で可能なため参考にしてほしい

メルカリの買い物に補償をつける方法【保証書なしでもOK】

余談

「補償をつけるより新品を渡す方が得」という考え方は残酷でもある。「後で復活するから今民間人が消されてもいいわ」と言うドラゴンボール的な冷徹さが見られる。

この考えを否定することはない。むしろ物販ユーザーとして賛成だ。しかし購入者が納得できるかは別問題。

あ、それじゃ新品を送りますよ

といった姿勢は不信感を与えかねない。金銭的に損していないが、芽生えた不安を拭うのは難しいのだ。

利益追求の姿勢は、時に感情がついてこないことがある。あなたが物販ユーザーであれば、生身の人間を相手していることを忘れずに対応してあげてほしい。

YouTubeチャンネルもあります

チャンネルでは、一般フリマユーザー向けに

  1. イライラしない考え方
  2. ちょっと売れやすくなるコツ
  3. 知っておくと便利な情報

などを定期的に発信しています!

また、今回のように皆さんの素朴な疑問に、できるだけ回答する企画もあります。

◆きゃたぬきのYouTubeチャンネルはこちら!

以上、参考になれば幸いです。

それじゃあ、また!

参考文献

ゆうパックの損害賠償請求の手続き手順!補償金額や申請期間も徹底解説 | トリセド
https://torisedo.com/50508.html

届いた商品が説明文と違う/壊れている – メルカリ スマホでかんたん フリマアプリ
https://help.jp.mercari.com/guide/articles/55/

【楽天市場】楽天あんしんショッピングサービス
https://event.rakuten.co.jp/anshin/anshinshopping/

Amazonマーケットプレイス保証 – Amazonカスタマーサービス
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=GQ37ZCNECJKTFYQV

普通郵便で出品した商品に対し、購入者が届いてないといって – Amazon出品サービス / 注文管理、出荷、評価、返品について – Amazonセラーフォーラム
https://sellercentral-japan.amazon.com/forums/t/topic/35281

置き配で盗難被害に遭った! 正しい対処法について弁護士が解説
https://kobe.vbest.jp/columns/general_civil/g_civil_disputes/5084/