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こんにちは、きゃたぬきです!
今回は、フリマアプリで「いいね!が増えるごとに値上げします」と書く理由を解説します。
ぶっちゃけ、
意味わからないよね〜
いいね!の数に応じて、値段を上げていく販売方法です。
1つ毎の場合や、5の倍数で値上げするなど、様々なタイプが存在します。
一見すると、意味不明な言葉ですが…どんな意図で使用されるのでしょうか?
早速、解説して行きましょう。
記事の結論
結論としては、以下の理由が挙げられます。
- 衝動買いを誘発させる
- いいね!が少ない内に売りたい
この単語は、販売戦略の側面があるのです。
理由1:衝動買いを誘発させる
1つ目の理由として、衝動買いを誘発させる狙いが挙げられます。
素直に考えると、いいね!が増えるごとに値上げされるため、素早く購入する方がお得です。
1つ毎に100円値上げなら、
いいね!3個で+300円
この時、ユーザーは値上がり前後の価格を、無意識に比較しています。
通称:アンカリング効果と呼ばれる心理です。
ざっくり言うと「高い金額(アンカー)を目にすると、それに釣られて値引き後の価格が安く感じてしまう現象」を示します。
実際は「無関係な数字にさえ釣られる」効果ですが、簡略化のため説明を省略しています。
興味があれば
調べてみてください!
話を戻しましょう。アンカリング効果によって、今この瞬間に購入した方がいい理由が生まれます。
TVショッピングで頻出
類似したケースとして、TVショッピングが分かりやすいです。
通常価格:48,000円のところ、【19,800円】で販売いたします!
安い価格と、値上げ後の価格(今回は、いいね!された後の金額)を比較することで、今すぐ購入した方がいいと錯覚してしまいます。
すぐ決めないと…!
って気分になるね
いいね!毎に値上げも
同様の効果が期待できます
いつ値上げされるか不明とはいえ、時間が経てば値上げされてしまいます。
衝動買いをさせる狙いは、TVショッピングもフリマアプリも同様です。
以上より、アンカリング効果によって衝動買いを誘発させる狙いがあると考えられます。
しかし、疑問に思う人もいるでしょう。
「『いいね!が増える毎に値上げ』だったら、誰もいいね!しないんじゃないの?」
この疑問は当然です。
誰もしないのであれば「いいね!値上げ」を書く必要が無さそうですね。
しかし、ここにもう一つの狙いがあります。
理由2:いいね!が少ない内に売りたい
2つ目として「いいね!が少ない内に売りたい」と言う心理があります。つまり、いいね!をつけてほしくないのです。
その背景として、以下の理由が挙げられます。
- いいね!が多いのに売れない=訳あり品と思われ、売れにくくなる
- 集団圧力により購入しづらい
詳細の理由は、こちらを参照して下さい。(動画版もあります)
【メルカリ】いいね!が多いと売れにくくなる3つの理由この記事では、一定以上いいね!が増えてしまうと商品が購入されにくくなる、とだけ認識しましょう。
そして商品を購入しない場合、いいね!せずに離脱します。
自分のいいね!が
値上げ対象になるから?
その通り
あとで欲しくなった時、自分のいいね!によって値段が上がるのを防ぐ為です。
この様に、購入する場合も、しない場合も、いいね!の数が増えにくくなるのです。
いいね!されても購入されない
フリマアプリを長く使っていると、いいね!に対する見解が変わってきます。
初期…いいね!された、嬉しい
慣れた後…いいね!したなら買ってくれ!
いいね!があっても購入されない事で、矛盾のような嫌悪感を抱きやすくなります。
商品が欲しいから
いいね!すると思うよね
その結果として、
独自ルールが生まれています
一部ユーザーが「購入意思のない、いいね!お断り」を使っていることからも、やみくもに商品へのいいね!を増やしたくない人が多いのです。
【使うな】『購入意思のない、いいね!お断り』の意味・使用例を解説【メルカリ・ラクマ・Yahoo!フリマ(旧:PayPayフリマ)】以上の結果、2つの考え方が出てきます。
- いいね!が増える前に売る
- いいね!されない工夫をする
「いいね!毎に値上げ」は後者に該当します。
出品者としては、アンカリング効果を使いつつ、いいね!されにくい工夫として「いいね!値上げ」を利用しているのです。
戦略として有効か?
この戦略を使うのは、オススメできません。
実際に「いいね!値上げ」を用いた場合、以下のような状態になります。
この時、既存のいいね!数だけ値上げされた(と考えられる)為、ユーザーは最初から損した気分になっているのです。
確かに、最初から
値上げされてる気がする
損するってわかる状態では
購入しないよね
この場合、ユーザーのとる行動は2通り。
- 他の出品者を探す
- 値引き交渉
あなたしか出品していない場合を除いて、大半は別の商品に移動するでしょう。
そして残りユーザーは、値引交渉します。
値上げします!って書いたのに
値引交渉するの?
最初は元の価格で
売る気だったと思うからね〜
ユーザーにとって、過去の値上げなんて知ったこっちゃありません。
既に損している(と思っている)金額だけ、値下げを要求するのは当然の流れです。
前述したTVショッピング・アマゾンの場合、値引き交渉できない事が、成功要因の一つとなっている。
値下げ前提の価格で出品したならともかく、途中から値上げ戦略を使うのは悪手になります。
値下げ不可って書けば
良いんじゃないの?
その場合は
見向きもされない
すでに値上げしている(と思われた)以上、納得する理由が必要になります。
「いいね!が増えたから〜」では
誰も納得できない
また、交渉を断った場合でも「値上げされてるから…」という抵抗が残ります。
値上げを考慮しても購入したい理由がなければ、売れないでしょう。
もちろん、値上げされても購入したくなる商品なら、上記とは異なる結果になります。
しかし、そんな人気商品なら、最初から売れていると思いませんか…?
販売戦略とは、売れにくい商品を売る為の方法であって、最初から売れる商品には不要です。
総合的に判断して、いいね!値上げを使うのは、オススメできません。
以下を抑えれば、効果は期待できます。
- いいね!0個から使用
- 値下げ交渉を前提とする
- ↑の結果、競合他者より安くする
ただ、これなら最初から安く出品する方が簡単だと思いますけどね…!
記事のまとめ
ここまでの要約を行います。
- 「いいね!毎に値上げ」には2つの理由があります。
- アンカリング効果により、値上げ前に購入しようと焦らせる事が期待できる。
- いいね!が多いと売れにくくなる為、無闇ないいね!を牽制する。
- 商品とのミスマッチが多く、使用する価値は低い戦略だと判断(主観です)
発想自体は面白いのですが、売れやすさの観点からは微妙だと思います。
皆さんは、
どう思いますか…?
YouTubeチャンネルもあります
チャンネルでは、一般フリマユーザー向けに
- イライラしない考え方
- ちょっと売れやすくなるコツ
- 知っておくと便利な情報
などを定期的に発信しています!
また、今回のように皆さんの素朴な疑問に、できるだけ回答する企画もあります。
以上、参考になれば幸いです。
それじゃあ、また!