今のご時世クレカの1枚や2枚持ってる筈だが、あのメルカリが発行したクレカ【メルカード】は作る価値があるのだろうか?
結論から言うと作ってOKだが、初回特典目的で作成し放置する人がほとんどだろう。一方メルカリで購入→売却を頻繁に行うなら作成必須になる。順を追って解説しよう。
目次
メルカードの概要

とりあえずメルカードの基本情報を確認しておこう。以下の通り
カード名 | メルカード |
年会費 | 永年無料 |
還元率 | メルカリで利用:最大4%(それ以外は1%) |
還元ポイント | メルカリポイント(有効期限:365日) |
ブランド | JCBのみ |
限度額 | 最大50万円 |
永年無料なため、発行して困る事はない。
メルカードの利点

概要だけ見ると巷の無料クレカと大差ないが、メルカード独自の強みを紹介しておこう。
初回特典が豊富

時期によるがメルカードを発行すると、メルカリ内での様々な特典を享受できる。例えば2023/04/17までなら以下の通り
- メルカリで使用すると3,000ポイントもらえるクーポン
- 販売時の手数料30%還元(上限1000ポイント)
- 初期設定完了で1,000ポイント
- お店での支払いで25%還元(上限1000ポイント)
全て達成すれば合計6,000ポイントがもらえる。無料発行して6千円が手に入ると思えば発行しない理由が見当たらない。
メルカリの買い物が還元率UP

通常メルカリでの買い物はポイント還元されないが、メルカードで支払うと最大4%が還元される。
これは革命的で、購入→売却時に発生する手数料を実質6%に下げられる事を意味する。例えば1万円で買って1万円で売った場合、還元率4%であれば
- カードなし:1000円(手数料)
- カード利用:600円(手数料ー購入時400ポイント)
となり実質負担が減る。具体例は後述するが、頻繁にメルカリで購入と売却を繰り返す人は発行必須と言える理由だ。
メルカリ以外は通常1%
なおメルカリ・メルカリShops以外の買い物は通常1%還元である。これに関しては楽天カード等の他社と同じなので悪い点とは言えない。普通。
8の日に還元率+8%

毎月8の付く日に支払った場合、還元率が+8%となる。これは通常還元率に加算されるので、メルカリ以外なら最大9%、メルカリなら最大12%になる。
ただし還元されるボーナスポイントは上限300Pと低め。金額にして3750円支払えば達成する計算だ。そして還元を受けるには事前エントリーが必須な点に注意。
審査が簡単

クレカ発行は審査が厳しいところも多いけどメルカードは比較的緩いと評判。参考までに500万の負債を抱えた人でも簡単に発行できたと記事にもなっている程だ。
以下がメルカードの発行条件だが

- メルカリアカウントを保有する20歳以上
- 本人確認済み
とっても緩い。一応メルカリ独自の審査があり一部落ちた人もいるが、その場合も24時間後に再審査。このスピード感はすごい。
メルカードの惜しい点
ここからは調べて分かったメルカードの微妙な点を紹介しておこう。
ショッピング保険がない

メルカードには通常クレカに備わってる以下の機能が省かれている。
- 家族カード
- ETCカード
- 保険サービス
- キャッシング機能
個人的に重要なのが保険サービスだ。例えば年会費無料のイオンカードに備わってる「ショッピングセーフティ保険」は購入後180日以内に事故で壊れた場合に商品代金を保証する機能がある。
もちろん保険なので普段使うものじゃないが、いざという時に困る点は留意しよう。

8の日の還元上限が低い

先ほど紹介した通り8の付く日の高還元は3750円分までと安すぎる。達成しやすいとも言えるが、結局300Pしか入手できない点はしょぼい。
例えば月1の買い溜めとして有名な【楽天お買い物マラソン】は毎月7日間開催され、ボーナスポイントも最大7,000Pと大盤振る舞い。
せめて1,000ポイント還元にしたり、8・18・28日も対象にすればよかったのに…と言うのが率直な感想。
メルカード自体のポイント獲得上限

ちなみにメルカード自体の還元上限は半年ごとに決まっており、
- メルカリShop以外で3万ポイント
- メルカリShopだけで3万ポイント
合計6万ポイントに設定されている。だが還元率4%と仮定しても達成には半年で75万円。大抵困らないだろう。
ブランドはJCBのみ

あとJCBしか選択肢がないのは辛い。現在JCB持ちの人は利用可能店舗が重複する。まぁ誤差の範囲ではある。
ご覧の通り、カード単体のデメリット自体は小さい。年会費が永年無料な点も考えると十分発行してもいいと言える。
カード以外で懸念される点
だが実際の使用場面まで考えると話は変わる。悪くない程度のクレカなら佃煮にするほど存在するのだ。その懸念材料を紹介しよう。
街で使うなら他社クレカ優勢

紹介した通りメルカードはメルカリ内で最強。だが他店舗での利用に魅力は感じない。例えば【楽天ペイ×楽天カード】なら常時1.5%還元になるため、メルカード決済を優先する理由がない。
もちろん他社クレカも通常還元は1%で横ばいだが、ポイントの汎用性が大きく異なるのだ。もちろんメルカリの方が低い。
- 楽天ポイント(楽天カード)
- PayPayポイント(PayPayカード)
- dポイント(dカード)
- メルカリポイント(メルカード)
メルカード1枚だけなら使うべきだが、上記いずれかを持っているなら避けた方が便利。優先して使う魅力は薄い。
メルカリ=非日常の買い物

ではメルカリに絞った使い方ならどうだろうか?これに関しては間違いなくお得だが、冷静に考えてもらいたい。
メルカリで何をそんなに購入するのか?
還元率がいくら高くても、無駄なものを購入すれば本末転倒。そして大半の場合、メルカリの買い物は非日用品であり娯楽費に近い筈だ。

例えば楽天サービスに絞って生活する「楽天経済圏」が優れているのは、日常生活に関連する消費(日用品・水道光熱費・通信費など)が多いからである。これを覆すほどの利便性を今のメルカリでは再現できない。
そして前述通り、日用品を街で買うならメルカードより汎用性の優れる他クレカが強いため、
- メルカリで高還元←そんなに買わない
- メルカリ以外で利用←他社クレカ優勢
となってしまうのだ。
メルカリで最大4%還元になる点は凄まじいが、そもそもメルカリで何を購入するのか?もう一度見つめ直してもらいたい。

一旦話をまとめると
- メルカリでの支払いメインなら高還元でおすすめだが、メルカリで日用品を買う頻度は少ない
- メルカリ以外の利用メインなら不要。同じ還元率でポイントの汎用性が高い楽天カード等に勝てない
よって広く推奨できるクレジットカードではない、と私は結論を出した。
誰におすすめできるの?

確認した通り、メルカリ内でよく商品を買う人間なら推奨できるカードである。その例をいくつか上げておこう。
メルカリで購入→売却が多い人

前述通り手数料を実質6%にできるため、頻繁にメルカリ内で購入・販売を繰り返すならメルカードを作った方がいい。
仮に30,000円のバッグを購入して27,000円で売却した場合(送料800円と仮定)
- 売上金:23,500円
- ポイント還元:1,200P
- dポイント還元:150P
- 損失:【-5,150円】
となる。当然だがポイント還元分だけお得になる。
半年間75万円まで販売手数料6%にできる
と考えたら頻繁に取引する人は必須と断言してもいい。
購入だけ多い人もアリ
もちろん購入専門な人も発行するといい。だが老婆心ながら何をそんなに購入する必要があるのかは省みても良いんじゃないかと思う。金があるなら止めない。
メルカリ内の転売ヤー(電脳せどらー)

メルカリで買ってメルカリで売る通称「電脳せどらー」なら還元率4%は美味しすぎる。概算だが10万円で仕入れた商品を15万円で売った場合(送料800円と仮定)
- 利益:{150,000*0.9-800}-10,000=27,000
- ポイント還元:4,000P
- dポイント還元(0.5%):500P
合計31,500円分の利益を得られる計算。通常より4,000ポイントも多ければ月の通信費くらい賄えてしまうのだ。
そもそも仕入れ値がいくらかかろうが、それ以上で売れば被害ゼロなのが転売だ。無条件で購入金額の4%、年間6万円分獲得できるなら電脳せどらーが発行しない理由はない。皮肉だがメルカードは転売ヤーにとって最強のカードと言える。
結論:作ってOK

初回特典目当てなら誰でも作成すべきと言えるが、それを度外視しても購入頻度の多い人なら発行した方がいい。ただし街での利用がメインなら楽天カード等の他社カードがおすすめ。
なお私はメルカリ内での買い物が少なく、またショッピング保険のついてない点が懸念材料なので発行は保留する。お得な初回特典が登場すれば話は別だが、今のところは不要。
ハピタス経由で発行すればお得

ちなみにメルカードを発行するならハピタス経由がおすすめ。いわゆるポイ活サイトであり、新規発行で貰える通常1500ポイントは楽天ポイントや現金と1P=1円で交換できる。
YouTubeチャンネルもあります

チャンネルでは、一般フリマユーザー向けに
- イライラしない考え方
- ちょっと売れやすくなるコツ
- 知っておくと便利な情報
などを定期的に発信しています!
また、今回のように皆さんの素朴な疑問に、できるだけ回答する企画もあります。
以上、参考になれば幸いです。
それじゃあ、また!
参考文献
ずーっとおトクなクレカ。メルカード│キャンペーン実施中
ずーっとおトクなクレカ。メルカード│キャンペーン実施中
https://lp.merpay.com/card/?referer=gsa_GSA-C003-G003-RSA-018&source_location=gsa_GSA-C003-G003-RSA-018&path=r6zxnwi&campaign=C003&adgroup=G003&creative=%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89_e_651385402553
ポイント還元の上限と条件 – メルカリ スマホでかんたん フリマアプリ
https://help.jp.mercari.com/guide/articles/1236/
「クレジットカード利用実態調査」の結果を公表 | Ipsos
https://www.ipsos.com/ja-jp/Credit-card-U%26A