〈景品表示法に基づく表記〉当サイトはアフィリエイトプログラムによる広告収益を得ています。
フリマアプリの相談を1700件近く回答してきたが、よくある話の1つに
購入者から発送を遅らせてほしいと相談される。どうしたらいいか?
というものがある。一見すると応じても良さそうだが、発送目安を過ぎれば事務局から警告が届くので不安も大きい。
今回の記事を読めば、上記行為によって出品者に利用制限等が発生するか、公式回答を知ることができる。
記事の結論
取引進行の催促は届くものの、ペナルティにならないと公式回答を頂いた。ただし双方納得してることが前提。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
解説動画
下記の動画でも解説しています
なんで遅らせたいの?
そもそもの話、なぜ購入者は発送を遅らせたいのか?最たる理由は「長期間受け取りできないため」だろう。
お盆休みなどで自宅に居ない場合、到着しても受取評価できないし、大きなサイズなら配送業者も度々訪問するなど、方々に迷惑をかけてしまう。それなら発送を少し遅らせる方が、二度手間を与えなくて済むのだ。
他ユーザーに先を越されたくない
しかし同時に「なんで数日後に購入しないの?」と疑問が発生する。これは単純な理由で、その日まで残ってる保証がない為だ。
商品は欲しいけど、待ってると先を越される。でも受取評価は暫くできない。だから発送を遅くしてくれない?
と言う意味を込めて、出品者に発送遅延を依頼しているのだ。と私は勝手に推測している。
遅らせる際の問題点
購入者に向けて、今回の行動は何が問題なのか説明する。それは出品者(無罪)に迷惑行為をさせる事に他ならない。
発送までの日数=締め切り
大前提として、どんな商品にも「発送までの日数」が定められている。これは出品者が発送する締め切りを表していて、1秒でも過ぎれば契約違反として警告が届く。
仮に4〜7日設定の出品者に対して「5日目以降に発送して」とお願いしても問題ない。しかし「10日が過ぎたら発送してほしい」と依頼した場合、出品者に締め切りを跨がせてしまうのだ。
利用制限になる恐れ
発送までの日数を過ぎた時点で、事務局から取引進行を促す警告が届く。そして最悪の場合、出品者は24時間の利用制限などペナルティが課せられてしまうのだ。
もちろん過去無罪の出品者が、1回発送を遅れただけで制限になる事は99%ないだろう。ただ可能性は0じゃない。相手に多大な迷惑をかけてしまうリスクを覚えておこう。
とはいえ疑問が発生する。
取引メッセージから購入者が遅らせた事実は分かるでしょ?もし利用制限とかされても、事務局に訴えれば理解してもらえるんじゃない?
至極真っ当な疑問だし、むしろそうあってほしい。そこで事務局に上記行為で利用制限等が発生するのかを問い合わせてみた。
メルカリ公式「してもOK」
メルカリでは基本的に、出品者が設定した「発送までの日数」内に商品を発送するようお願いしております。ですが、双方の同意がある場合には、発送を遅らせても、お客さまにペナルティなどの対処はございませんのでご安心ください。
結論から言うと、上記対応はペナルティが発生しないと回答頂いた。ただし双方同意が条件であり、出品者側が嫌なら断っても大丈夫。
利用制限にならないと判明した以上、思う存分応じてあげてほしい!
…と言いたい所だが、正直不安は残ったまま。最後に出品者側の本音を書いて終わりにしよう。
- 遅らせるのが面倒臭い
- 「やっぱいらない」キャンセルの恐れ
本音1:遅らせるのが面倒臭い
今すぐできる事を未処理のまま放置する。これはこれで面倒臭い。手元に公共料金の振込み用紙があったとして、今すぐ対応できる状況の時に
5日後くらいに振り込んでもらえます?
と言われるようなものだ。何より5日後には忘れてる可能性もあるので、面倒なタスクは早めに処理したい。しかしできない。面倒。
「遅くても平気よ?」
受取評価は早いに越した事はないが、遅くても売上金の入る事実に変わりない。素早く発送して受取評価されなかろうと、困らない出品者も多いと私は思ってる。受け取りは遅くても良いから、さっさと発送させてほしいのが個人的な本音。
保管期間は「7日間」
日本郵便・ヤマト運輸ともに荷物保管期間は7日間となっており、それが過ぎると返品される。仮に商品の発送が9月1日として、相手近くの配送センターに9月3日届くと仮定するなら、9月10日までに相手が再配達依頼をすればOK
7日間の保管期間があれば、通常通り発送しても対応できるのでは、と私は思う。やっぱり発送を早くさせてほしい。
本音2:「やっぱいらない」キャンセルの恐れ
発送期限が過ぎた時点で、購入者は取引キャンセルが可能となる。通常なら双方の同意が必須だが、締め切りを過ぎると購入者だけでキャンセルできる仕様になっている。
これは本来、発送してくれない出品者への対策として用意された機能だと思う。だが今回のケースだと購入者が心変わりして
う〜ん、やっぱいらないや、この商品。まだ発送前だからキャンセルできるでしょ?
あれ、キャンセルボタンあるじゃん!押しちゃお!
と勝手に取引終了される可能性がある。
事務局視点「出品者が悪い」
上記の場合、事務局からすると
発送期限を過ぎて取引キャンセルとなった。出品者側に責任がある
としか見えない。場合によってはペナルティも発生するだろう。
もちろん説明すれば制限解除してくれる筈だ。だが申請する手間が面倒臭いし、何より不安を抱えて取引したくない。
するしないは関係ない
この話をすると購入者から
そんな事する訳ないじゃん、勝手に決めないでくれる?
と反論されると思うが、重要なのは「やろうと思えばできる」事実だ。そこに購入者個人の意志は関係ない。プロフ必読と同様、できる時点で信用できないのだ。
プロフ必読を使ってはいけない、たった1つの理由キャンセル料の請求は禁止行為
ちなみに、相手にキャンセル料を請求できれば良いのだが、メルカリはそれを禁止している。出品者は「やっぱいらない」と言われる不安を常に抱えながら、発送遅延の要望を叶えている。
一期一会のオンライン上の相手を信頼するのは到底無理な話だが、現実そうせざるを得ない。それが発送を遅らせてほしい、と言う要望なのだ。
記事のまとめ
- 双方同意の上なら、発送を遅らせてもペナルティにならない
- 個人的には、発送を忘れる可能性もあり、身勝手なキャンセルをされる不安も残るので、あまり応じたくない。
最後に:断ってもOK
最後になるが、出品者には「断る」選択肢を思い出してもらいたい。事務局も双方同意を条件としているため、無理に発送を遅らせなくても問題ない。そもそも何も悪いことをしていないし。
断る理由は何でもいいが、個人的には「私も用事があるため、遅れて発送できません」が最強だと思う。相手が遅く発送したいのと一緒で、こちらも早く発送したい理由があるのだ。
なお本当に用事がなくても大丈夫。それを相手が証明する手段もないし、究極を言えば「自宅でゴロゴロ」も立派な用事だ。気軽にNOと言おう。
誤解しないでほしいが、私は応じることが悪い、とは思っていない。また断られる可能性を念頭に置いた上で、お願いするのも否定しない。しかし、今回説明した不安要素があることは忘れないで貰いたいと思う。
参考文献
商品が発送されません – メルカリ スマホでかんたん フリマアプリ
https://help.jp.mercari.com/guide/articles/49/
取引における迷惑行為について – メルカリ スマホでかんたん フリマアプリ
https://help.jp.mercari.com/guide/articles/647/
郵便物の受取人が不在だった場合、配達郵便局では何日間保管されますか? – 日本郵便
https://www.post.japanpost.jp/question/620.html
不在で荷物を受け取れない場合、いつまで保管されますか? | 各種サービス共通| ヤマト運輸