【人気】買って良かったもの、イマイチだったもの

メルカリで見かける言行不一致について

とある方からフリマアプリに関する相談・体験談のお便りを頂きました。普段は動画にて回答するのですが、試験的にブログ記事も併せて更新していきます。動画版はお待ちください。

ちなみにこのような相談・報告は大歓迎ですので、ブログや動画にて採用されても大丈夫でしたら、いつでも下記お便りフォームから投稿してくださいませ。匿名でもOKです。有り難いことに沢山の相談をいただくので回答に時間がかかる事もあります。どうかご承知おきください。

相談

いつも動画見ています。以前プロフィールに「値下げNG」と書いた人が値下げ交渉してきたら問答無用でブロックする人がいると話を聞いて心当たりがあります。3万円をこえる品物に数百円の交渉をしたのにブロックされ購入すらできなくなったことがあります。

私としては値下げを断るのは出品者としての話であって、購入者になったら別に値下げ交渉しても良くないかと思うんですけど値下げ不可にするなら値下げ交渉してはいけない、なんてルールありませんよね?

このような人たちは論理的に考えられない教養がない人たちなのでしょうか。それとも仕事と家庭でも全く同じ態度で生活しているのでしょうか。誰に対しても全く同じ対応をしているのでしょうか。理解に苦しみます。きゃたぬきさんはどう思いますか。


私も発信活動しているので様々な意見をいただくのですが、一貫性を求めすぎる人がいるなぁ〜とは思います。是非とも「小学生の頃の将来の夢を叶えたんですか?」と尋ねてみたいですね。今日からでも遅くありません、一緒に夢に向かって頑(略

回答

結論、おっしゃる通り双方の考え方は両立しうるものであり論理的に矛盾していません。ただしフリマアプリでは感情的な印象を考慮して振る舞うべき時があります。

矛盾はしていない

まずは相談の事例について考えましょう。プロフィールに「値下げ交渉お断りします」と書いたユーザーが、他の出品者に対して値引き交渉を行う。この様子について私の動画コメントには

  • ダブスタ(ダブルスタンダードの略)してて嫌
  • 自分は嫌だけど相手にするなんて身勝手すぎる

といった意見が寄せられました。しかし上記2つは「売り手としてのルール」と「買い手としての振る舞い」と立場が異なるため、本来ならば分けて考えるべきです。

理解を深めるために別の例を出しましょう。ある会社で上司が遅刻しました。その後で部下が遅刻してきました。すると上司は部下に対して遅刻するなと厳しく叱ります。これについて第三者目線では「誰が言ってんねん!」ですが、部下のミスを正すのは上司の仕事ですから、この行動は筋が通っています。

他の例も紹介しましょう。子供に対して「スマホを長時間使っちゃダメ」と親が注意しました。しかし本人は夜遅くまで『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』を読み耽っている。これもダブスタに見えますが、本当の意味でスマホ依存の悪影響を知らない子供へ警告する親の心理はわかります。ちなみにスティーブ・ジョブスは自身の子供がデバイスを使う時間を制限していたらしいです。ビリオンスタンダードくらいありそうですね。

そもそも当人の立場や主義主張によって筋が通ったり通らなかったりするので、完璧な二重基準なんて存在しないと思っています。よって相談者さんの行動は、私からすると”論理的に”矛盾していないと思います。

感情的な不公平さについて

ただし、フリマアプリに限らず人間社会は論理と感情が入り乱れていますから、双方の視点で考えることが大切になります。先ほど紹介した例についても

  • 値下げ不可と書いてるくせに、自分は値引き交渉してくるなんて不公平である
  • 自分も遅刻したくせに、部下に遅刻するなと怒るのは言行不一致じゃないか
  • 母さんが夜遅くまでスマホいじってるの知ってる。説得力がないんだよね

これらの主張もまた理解できるでしょう。

人は相手の行動に対して対称性や一貫性を求める傾向があります。たとえば値下げ不可を掲げるなら、自分も買う時には値下げ交渉しないのが自然だと感じます。どちらも値下げしないことで共通するためです。この均衡が崩れると(自分が買う時は値下げ交渉するなど)、違和感や不公平さを覚えるのです。心理学的な概念で言うと「公平性理論」が近いでしょうか。

加えて、情報の受け手が一貫性を重視していたり厳守しているなら、より不均衡さに注目されます。相談者さんの相手が「値下げ不可と掲げる人は値下げ交渉してはいけない」と考えていた場合、首尾一貫していないことを腹立たしく思ったのでしょう。


つまり私たちは、論理的な視点だけじゃなく、感情的に納得できるかも踏まえて判断しているのです。その結果、ある人は値引きNGと値引き交渉を両立させるし、別のユーザーは価格の相談をしないと決めている訳です。どちらも存在していいですし、存在している前提で行動した方が無難でしょう。

ちなみに言行不一致を放置すると取引成立しても評価を落とされる可能性があります。本件から逸れますが、私宛のメルカリの愚痴として

プロフ必読と書いてるくせに私のプロフに書いてある「発送予定日は答えられません」を無視して聞いてくる人は何を考えているのか?

といった旨の内容が定期的に届きます。そもそもプロフ必読を止めるべきって話は別記事に任せるとして、自身は独自ルールを使うのに相手のプロフィールを読まない姿勢は、分けて考えるべきではあるものの一貫性に欠けた印象があります。ユーザーによっては「残念だった」を付けることでしょう。

UnsplashShawn Rainが撮影した写真

今更ですが、このテーマは非常に細かい話なので全ユーザーが意識するべきとは全く思いません。拘りたい人だけ拘ればいいのです。それでも行動の選択肢として覚えておくと、今後のフリマアプリ生活において役立つ場面があることでしょう。もし相談者さんが今後、値引き交渉の成約率を上げたいのであれば、せめてプロフィールに「値下げ交渉お断り」と書かないことを推奨します。

YouTubeチャンネルもあります

チャンネルでは、一般フリマユーザー向けに

  1. イライラしない考え方
  2. ちょっと売れやすくなるコツ
  3. 知っておくと便利な情報

などを定期的に発信しています!

また、今回のように皆さんの素朴な疑問に、できるだけ回答する企画もあります。

◆きゃたぬきのYouTubeチャンネルはこちら!

以上、参考になれば幸いです。

それじゃあ、また!