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とある方からメルカリに関する相談を頂きました。普段は動画にて回答するのですが、試験的にブログ記事も併せて更新していきます。動画版はお待ちください。
ちなみにこのような相談は大歓迎ですので、ブログや動画にて採用されても大丈夫でしたら、いつでも下記お便りフォームから投稿してくださいませ。匿名でもOKです。有り難いことに沢山の相談をいただくので回答に時間がかかる事もあります。どうかご承知おきください。
質問
先日、新品未使用の洋服を二万弱で購入しました。梱包がテーマパークのお土産袋にガムテープのみだったので届いた時には袋が数カ所破れ中身が砂埃を被り服もシワだらけでした。クリーニングで対応できそうだったため、出品者に一部返金で連絡するも返事はなし。事務局に問い合わせて全額補償サポートで対応の話が出ましたが、サポートだと全額返金されるが品物は事務局へとなります。欲しくて購入したものですのでクリーニングで対応できるのであればそれでよいと思いましたが出品者の不誠実な対応でこのようなことになり困っております。
まずは要点をまとめましょう。
- 梱包が雑なため商品が汚れてしまった
- 出品者と連絡が取れない
- 全額補償サポート対象だが返送したくない
- クリーニング代を負担してほしい(事務局でもOK)
事務局は補償対象として認めましたが、商品を手放す必要があります。クリーニング代だけ貰えればいいのですが、出品者と連絡が取れません。とても厄介でありつつ誰でも発生しうる問題だと思います。
回答
結論、入手困難な商品であればクリーニング代を自腹で払うのが良いでしょう。出品者が逃げたのであれば、不本意ですが、私ならそうします。というのも現在のメルカリ補償プログラムにて一部のみ負担してもらった話を聞いたことがないからです。順を追って解説します。
ところで、本件には以下の知識が必要となりますので軽くおさらいします。問題ない方は飛ばしてください。
- 全額補償サポート
- 一部返金
前提:全額補償サポート
2025年7月より商品代金または販売利益の全額を補償する『全額補償サポートプログラム』が開始した。条件は以下の通り

- アプリでかんたん本人確認(eKYC)を実施している
- 配送方法に「メルカリ便」をご利用されている
- 配達完了日の翌日から14日以内に事務局へお問い合わせをしている
- 「出品者ガイドライン」または「購入者ガイドライン」を守り正しくご利用いただいている
- 過去の取引を含め、「ルールとマナー」および「利用規約」を守り正しくご利用いただいている
これに加え、大前提として受取評価の前であることを留意しましょう。
また購入者が全額補償の対象となったとき、商品回収センターへ商品を送ることになります。これは確認終了後に戻ってくるわけではないため、本件の「商品は手放したくない」といった相談が発生するのです。
「全額補償サポート」について詳しく知りたい方は、下記動画をチェックしてください。
前提:一部返金

メルカリでは「販売利益の一部を購入者に返金する」ことができる。具体的な手順としては
確認事項には①取引評価ができないこと②処理完了後は取引メッセージは使えないこと、が書かれている

上図のように、取引メッセージ内で具体的な金額を言及すればOK
例:300円・普通郵便の取引において「25,000円返金します」は不可能。この場合なら【1〜270円】で指定することになる。
より詳しく知りたい場合は公式HPを確認してください。
本件のトラブルは誰の責任か?
さて、本件について最初に考えたいのは「誰の責任なのか?」です。全額補償の提案が来ているため購入者に落ち度はなさそうですから、出品者あるいは配送業者となるでしょう。
まず「テーマパークのお土産袋にガムテープのみ」と聞くと出品者の簡易包装が原因とも思えます。しかし、例えばUSJやディズニーの手提げビニール袋なら割と頑丈なのでラップを千切る程度の力じゃ破けません。そのため数カ所破れてて中身が砂埃を被っているのは配送事故だった可能性もあります。
似た梱包をする人は多い
ここでは「具体的な原因はわからないが、少なくとも購入者は悪くない」としか言えません。しかし同様の梱包をする人は多いと思うのです。百均などにも宅配用ビニール袋という商品を入れて完結する資材が売られています。テーマパークの土産袋より頑丈ですが、破れると商品が剥き出しになるのは一緒です。
もちろん実物を見たら「これは薄すぎ。鰹節ならいいダシ取れるぞ」と感じるかもしれませんが、出品者の梱包はそこまで不適切ではなかったのかも…と読んだ限り感じました。
ただ誤解されないよう強調しますが、私は今回のような梱包を推奨していません。テーマパークのお土産袋と宅配用ビニールでは頑丈さが異なりますし、せめて袋を二重にするべきです。1枚だけですと穴が空いたら即商品なのでヨゴレが付着しますし、外部破損と同時に致命的な傷が入るかもしれません。
とはいえ現実に目を向けると、今回のような梱包で発送するユーザーは少なくありません。運よくトラブルに遭遇してないことも後押ししている筈です。本記事を読んでくれた人は、是非ともご自身の梱包を見直し、商品が破損する恐れがないか注意を払ってください。また購入時に不安であれば梱包方法を確認し、必要であれば追加料金で対応してもらう等を検討しましょう。
全額補償サポートの欠点
話を戻します。購入者は悪くないし商品もクリーニングで解決しそう。誰にだってミスはあるのでクリーニング代を負担してくれればOKと寛容な姿勢です。着払いで返品&取引キャンセルよりは出品者としても都合が良いでしょう。
しかし肝心の相手から返事がありません。梱包に問題なしと判断したため取り合わず逃げたのでしょうか。まぁそれでも配送事故の可能性を踏まえて対応すべきなのですが…責任感の欠けたユーザーもいるため、音沙汰ないなら諦めるしかないでしょう。
そこで事務局に問い合わせたところ全額補償プログラムの対象になりました。これにて一件落着…と思いきや、違うんです。前提で確認したように、全額補償を受けるには商品を回収センターへ送る必要があります。そして一度センターに送った商品は(私が過去聞いた限り)戻ってきたことがありません。
つまり相談者さんの目の前には
- 商品を手放し、全額保証を受ける
- クリーニングを自腹で行う
いずれかの選択肢しかないのです。全額補償は殆どの取引において有り難い仕組みですが、今回のように少しだけ困るケースには過剰なのです。ましてや出品自体がレアな商品なら困りますよね。
個人的には【回収センターへの着払い+全額返金】よりも明らかに安く済むと思うのですが、企業のカスタマーセンターとして例外的な処理を行いたくないのかもしれません。それこそ私のような存在が体験を共有・拡散してしまうと、さも100%確定してサポートを受けられると突撃する人がいるので仕方ないのでしょう。
体験談求む:事務局による一部補償は要求できないのか?
とはいえ聞いてみなきゃ分かりませんから、大手クリーニング屋の相場価格などを引き合いにしつつ、事務局に一部補填してもらえないか尋ねる価値はあるでしょう。それこそ着払い+全額返金より安上がりであることを伝えましょう。
もし本記事を読んでいる方に、全額補償サポートが開始されてから一部だけ補償を受けた人がいるなら、冒頭または下記のお便りフォームにて教えて頂きたく思います。
しかし現状、私の元には全く情報がありませんので【全額補償・オア・ナッシング】という極端な対応しかないものと考えておきます。その上で判断すると、私は全額補償より自腹クリーニングを優先すべきと考えます。
仮にクリーニングが3000円かかったとして、同じ商品が再度出品されるのを待つ機会損失を天秤にかけるのです。大変遺憾ですが、自腹でクリーニングに出すのが良いだろうと思います。お金は捻出できるけど、商品はチャンスを逃すと入手困難になりますからね。

相談が届いてから2ヶ月ほど経過してしまいましたので、相談者さんは何かしらの対応を選んだことでしょう。またクリーニングしたところで曰く付きですから気分も晴れないかと思います。それでも今回の話をきっかけに
- メルカリに全額補償・一部返金なんてあったんだ!
- もう少し梱包に気をつけないと…
- 全額補償っていい事ばかりじゃないな
といったリアルな情報を沢山の方に共有できました。クリーニング費用の代わりにはなりませんが、他のユーザーにとっては値千金の話になった筈です。改めまして相談を寄せて頂きまして、本当に有難うございました。
YouTubeチャンネルもあります

チャンネルでは、一般フリマユーザー向けに
- イライラしない考え方
- ちょっと売れやすくなるコツ
- 知っておくと便利な情報
などを定期的に発信しています!
また、今回のように皆さんの素朴な疑問に、できるだけ回答する企画もあります。
以上、参考になれば幸いです。
それじゃあ、また!
参考文献
届いた商品が説明文と違う/壊れている – メルカリ スマホでかんたん フリマアプリ
https://help.jp.mercari.com/guide/articles/55/
全額補償サポートプログラム
https://help.jp.mercari.com/guide/articles/2013