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・再配達【さいはいたつ】ーする(他)
郵便物・商品などを、目的のそれぞれの家に「再び」配り届けること。この世で最もムダな時間の一つ。
報酬は増えないのに燃料費と時間が消える。物流各社はそんな生産性ゼロの再配達を消し去りたい。 そして日本の荷物を爆増させたメルカリも対応を迫られているんだ。
そこで今回「エコメルカリ便」なる配達手段が登場した。本記事はその概要からメリット、注意点まで詳しく解説していく。果たして物流を改善できるだろうか…
この記事の目次(クリックでジャンプ)
解説動画
下記の動画でも詳しく解説しています
エコメルカリ便の概要
- 配送サイズ:60〜100サイズ
- 重さ:10kgまで
- 料金:一律730円 *サイズ問わず
- 発送できる場所:スマリボックスのみ
- 特徴:置き配専用の配送サービス
- その他:メルカリ便なので匿名配送・追跡・補償あり
ざっくり表現すると「置き配限定だけど安いメルカリ便」である。
使い方
以下の条件を満たした場合のみ利用可能
- 「らくらくメルカリ便」または「ゆうゆうメルカリ便」で出品
- 購入者がエコメルカリ便の使用を許可し、置き配場所を指定
後はローソン等にある「スマリボックス」で発送するだけ。詳細は公式HP
良いとこ・惜しいとこ
- 送料が安い
- 日時指定できない
- 対象地域が少ない(拡大予定)
- スマリボックス限定
送料が安い
エコメルカリ便 | ゆうゆう便 | らくらく便 | |
60サイズ | 730 | 750 | 750 |
80サイズ | 730 | 870 | 850 |
100サイズ | 730 | 1070 | 1050 |
最大340円の節約となるため、大きな商品を送る出品者にとって積極的に利用したいサービスだろう。ワンサイズ落とすためにギチギチに苦労する必要がなくなった。
日時指定できない
置き配専用の影響か、日時指定できない点に注意。フルーツなど食品を送る場合は使わないことをお勧めする。
対象地域が少ない(拡大予定)
2024年6月現在、上記が対象エリアとなっている。東京都同士の取引であればエコメルカリ便による出品・購入とも使えるが、栃木県の人は出品者としてエコメルカリ便を使えない、と言った形。
例えば栃木の人は
エコメルカリ便で購入なら
可能ってこと?
そういうこと
エリアは順次拡大予定なので、公式による続報を待ってほしい。
スマリボックス限定
本サービスはスマリボックスでのみ発送可能。コンビニ・営業所・PUDO等では使えない点に注意。こちらは順次拡大など言及されていないため、スマリボックス限定…かもしれない。
個人的に気になった点
購入者が許可しないと発送できない
概要で軽く触れたが、エコメルカリ便は購入者が許可した場合のみ使える。送料が安いから使いたくても、相手に裁量があるのだ。
まぁ冷静に考えると「これは置き配だ!」と出品者側で指定できたら玄関前で野ざらしになるだろう。購入者に決定権があるのは仕方ない。
なお、エコメルカリ便の許可がされているかは取引ページで確認できる。
未経験者への説得が大切
そもそも従来の発送方法でも不在時は宅配ボックスに入れられる。 よってこのサービスは「宅配ボックスがない人たち」に置き配してもらいたいのだ。前述通り、購入者が許可を出さないと使えないのだから。
だが置き配を使ったことがない人は、知らない訳じゃなくて怖いから使ってない可能性がある。 一応エコメルカリ便は配達完了後の盗難や破損もサポートしてくれるが、この点を前面に押し出さないと不安は払拭できない。
玄関前に置かれて盗まれたら困るし…だったら今まで通りでいいわ。別に安くもないし
ある購入者の意見
出品者は送料が安いだけで使ってくれる。でも置き配を使ったことがない人には荷物が放置されるだけで他のメリットが見えにくいのだ。
全国展開する際には彼らの背中を押す工夫が必要だろう。
ちなみに置き配指示をしない限り、その場所へ配達される事は無い。宅配ボックスはマンション管理組合が許可していたり、あるいは通例として使われてしまう程度で、勝手に玄関ドア前に置かれる事は9割ない。
置き配不可のとき、置き配で返送される
どうも配達できなかった場合は、出品者の自宅に置き配で返送されるらしい。アプリ通知など届くのだろうけど、いつの間にか返品されているのは出品者として怖い。
総括:いい機能だけど購入者への訴求次第
総合的に良いサービスと思う。出品者は安く送れるし、購入者も許可することで受取が速くなる…かもしれない。ただ何度も言うように購入者側へ魅力をもっと伝えてほしい。物流問題の解消なんて壮大な話じゃなく、身近なメリットを知りたいのだ。
しつこいが対象エリアは順次拡大予定。 そして購入者の許可が必要なため、使いたくなる工夫・説明が追加されると思う。 その内容次第ではすばらしいサービスに変化するので、今後の展開に期待したい。
余談:私が置き配を指定する理由
ちなみに私は普段から置き配を許可していて、理由は2つある。一つは自分の好きなタイミングで荷物を受け取りたいから。在宅ワークだけど買い物ですれ違う事もあるため、可能なら指定している。
もちろん居留守を使えば、いずれ宅配ボックスに入れてもらえる。でも配達員は必ずインターホンを押し、応答がないことを確認。その上で初めて、宅配ボックスに入れて帰れるのだ。
何度も来てくれる配達員に数秒さえも使わせたくないため、私は置き配を指定している。これが2つ目の理由。 まぁ一応インターホンが鳴れば応答してるけど…往復2〜3分かけるならエントランスで完結させたいんだ。
このように、あなたが置き配を指定するべき理由を、よければ一度考えてみてほしい。
余談:エコメルカリ便の本当の狙い
動画向けに用意した話なので最後に回しておく。実はエコメルカリ便の着想は2022年6月から既にあったのだ。詳細はこちらの日経新聞を確認してほしい。
重要な部分のみ抜粋すると、以下
- 2024年4月より配達時間が短くなる(2024年問題)
- 日本の宅配便、1割がメルカリ
- コンビニから発送する荷物、8割がメルカリ
- 物流業界は人手不足だが、トラック積載率は4割を切っている
- 効率化するために、配達日程に余裕のある仕組みが必要
- メルカリ利用者6000人へのアンケート、9割が「今より数日遅れても良い」
つまり配送業者に都合の良いタイミングで荷物を送れるサービスが必要だった。当時は「ゆっくり宅配(仮)」と呼ばれていたが、現在エコメルカリ便として登場した…と思われる。
確認した通り、エコメルカリ便は日時指定ができない。言及こそされていないが、私はエコメルカリ便は配達時間が通常より遅く設定されていると考えている。追跡サービスがあるため極端に遅れないと思うが、1日から2日程度は覚悟した方が良さそうだ。
表向きは置き配によって再配達が減る。そして裏では配達の効率化を行える。これがエコメルカリ便の狙いだろう。 だからこそ、購入者側でよりエコメルカリ便を使いたくなる動機付けが大切だ。
YouTubeチャンネルもあります
チャンネルでは、一般フリマユーザー向けに
- イライラしない考え方
- ちょっと売れやすくなるコツ
- 知っておくと便利な情報
などを定期的に発信しています!
また、今回のように皆さんの素朴な疑問に、できるだけ回答する企画もあります。
以上、参考になれば幸いです。
それじゃあ、また!
参考文献
エコメルカリ便とは – メルカリ スマホでかんたん フリマアプリ
https://help.jp.mercari.com/guide/articles/1487/
エコメルカリ便|メルカリびより【公式サイト】
https://jp-news.mercari.com/more/eco-mercari/
メルカリ物流子会社CEO「急がない配達、コストで還元」 – 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC27BSR0X20C22A5000000/