〈景品表示法に基づく表記〉当サイトはアフィリエイトプログラムによる広告収益を得ています。
とある方からフリマアプリに関する相談・体験談のお便りを頂きました。普段は動画にて回答するのですが、試験的にブログ記事も併せて更新していきます。動画版はお待ちください。
ちなみにこのような相談・報告は大歓迎ですので、ブログや動画にて採用されても大丈夫でしたら、いつでも下記お便りフォームから投稿してくださいませ。匿名でもOKです。有り難いことに沢山の相談をいただくので回答に時間がかかる事もあります。どうかご承知おきください。
質問
いつも楽しく聴かせていただいてます。この間香水のミニボトルを購入したのですが、ゆうパケットminiで届きました。郵便局は香水は送れない認識だったので、届いたとき驚きました。でも、指摘していいかわからず良かった評価をして取引を終了しました。きゃたぬきさんなら、指摘しますか?
回答
結論。主に3つの要因が考えられます。
- 品名が「香水」ではなかった
- 航空便を使わず輸送されたので検査されなかった
- 郵便局で発送できるタイプの香水だった
特に①②の組み合わせである可能性が高いですね。
なお先に断っておくと、品名で誤魔化して発送するのは絶対にやめてください。万が一そのまま発送され飛行機にて発火した場合、損害賠償請求で人生終了しかねません。詳しくは過去記事をどうぞ。

また指摘するべきか、評価に反映させるべきかについて。私なら指摘しませんし良かった評価で終わらせますが、指摘しても良いと思います。ただ、香水によっては問題ない可能性もあるので、以下の解説を踏まえた上で各自判断してください。それでは順番に説明していきます。
【前提】ゆうゆうメルカリ便(日本郵便)で香水は発送できない
まず改めて確認しますが、ゆうゆうメルカリ便で香水は原則発送できません。これはメルカリ公式サイト「メルカリ Column」に詳しく明記されています。
香水は郵便法に基づく「郵便既製品」および「差出禁止品」に該当するため、郵便局の配送ルートを使用する「ゆうゆうメルカリ便」では原則発送できません。
正確には「郵便法」という法律に基づき、爆発性・発火性などの危険物を一律で郵送禁止しているのです。そして多くの香水はアルコール分を含んでいるため危険物扱いとなり発送できません。
ちなみに「陸路なら香水を発送できるのでは?」と勘違いしそうですが、この法律は配送経路を問わず厳守するものとなっています。よって【ゆうゆうメルカリ便では香水を原則発送できない】と回答できます。
なお「アルコールフリー香水」や「練り香水」なら危険物とみなされないため発送可能です。回答の③がコレに該当します。
何故らくらくメルカリ便(ヤマト運輸)は香水を発送できるのか?
一方、らくらくメルカリ便(ヤマト運輸)であれはアルコールを含む香水を発送できます。先程の「郵便法」はどこに消えた…?と思いますよね。実は郵便法って日本郵便に適用される法律であり、民間企業のヤマト運輸は縛られないのです。
「いや日本郵便って民営化したじゃん」と私は思ったので調べてみました。ざっくり回答すると
- 郵便法は郵便配達のインフラ的役割を実現するため1871年に制定され今に至る
- 郵便法が規制する「郵便事業」は日本郵便のみ行っている
- 民営化したところで今も「郵便事業」を扱っているため郵便法の厳守が必須
という話。ちなみにヤマト運輸のサービスは「宅配便」「貨物運送事業」なので(郵便法の)法的規制を受けることがない。
ただし航空便の使用はできない
とはいえヤマト運輸が受け付けても航空便での発送は不可能。これは「航空法」「国連危険物輸送勧告」によって国際規模で規制されている。詳しい説明は別記事を参照してほしい。
もちろん③に該当するタイプであれば引火性液体に該当しないので搭載可能だが、品名にて「アルコールフリー香水」などと明記しておかなければ陸路に回される可能性が高い。
ともかく内容をまとめると
- 例外を除き、香水は危険物扱いである
- 「郵便法」により日本郵便は香水を発送できない
- ヤマト運輸なら香水を発送できるが、航空便は使えない
以上の前提を踏まえて、なぜ相談者さんの商品が「ゆうゆうメルカリ便」で届いたかを推察していく。なお通常の香水と仮定して話を進めることを承知おきください。
【品名変更&陸路】で届いてしまう理由
①②にも書きましたが、品名が香水ではなかったこと、そして陸路を使われたことが原因だと思われます。ところで前提を読んだとき、こう思いませんでしたか?
そもそも日本郵便はどうやって内容物が香水か判断しているのか
そりゃX線検査でしょ…と思いきや、すべての荷物を検査していたら一向に運べませんから、航空便で送られる荷物を中心に実施しているでしょう。つまり陸路予定の荷物については検査が緩い、そう考えられます。
しかし読者の中には発送を拒否された人もいるでしょう。ここで登場するのが【品名】です。もしも「香水」と書いてあるなら郵便局は内容を確認します。同様に広いジャンルで「化粧品」と書かれていても香水か否か、アルコールを含むものか必ずチェックするでしょう。
ここで鋭い方は気付いたと思います。もしも【品名】が香水ではなかったら発送できるのではないか?…私はこの可能性が最も高いと思っています。もちろん経路が航空便であればX線検査により弾かれるでしょうが、例えば大阪〜大阪、東京〜神奈川のような近距離配送だったら検査を通り抜けることはあり得そうです。
ちなみにメルカリ便の品名は自由に変更できます。デフォルトでは取引開始時のカテゴリー(例:スポーツ用品)が入力されますが、後から具体的な内容(例:ラケット)に書き換えられるのです。
今回のケース、おそらく荷受け不可の事情を知らない人が、別の品名で出品したのでしょう。例えばセーラームーンの香水であれば「化粧品」カテゴリーより「キャラクターグッズ」にした方が売れそうですよね。この場合、売れた後の品名は大方「キャラクターグッズ」ですから、そのまま発送されてしまうのです。

ちなみに現在メルカリでは、発送できないと思われる際は出品・変更時に警告が表示されます。まぁ変更自体はできてしまうんですけど抑止力はあるでしょう。この仕様からも今回の出品者、意図して香水をゆうパケットポストで発送した訳じゃなさそうだなと思いました。
出品者を注意すべきか否か
最後に本件について出品者へ注意すべきか。指摘してもいいんですけど私なら行わないです。単にめんどくさいのもありますが、出品者から逆に指摘されそうだからです。
ダメと知らずに発送したのは申し訳なかった。教えて頂きありがとうございます。でも、なぜ購入前に発送方法について言及していただけなかったのでしょうか…?
もちろん発送方法:未定だったり、らくらくメルカリ便から勝手に変更された可能性もあります。それなら良いのですが、相談者さんが購入前に発送方法を確認していたか不明なので、私が同じ立場なら指摘しないです。いや正直、私も絞り込み検索で匿名だけチェックするので、ゆうゆう便からくらく便かまで確認してないんですよね。だから多分伝えられないかなぁ…
ただし、この手の話題は確証があるなら指摘していいと私は思っています。今回は到着しましたが、内容物が香水だと判明したら日本郵便は担当できないので出品者に返送されます。そうなると購入者へ迷惑をかけますし、出品者自身も面倒ですよね。また最悪の場合、航空機が炎上して莫大な賠償請求をされ、死傷者が出るでしょう。通常のトラブルよりはるかに影響が大きいので、伝える選択も大切でしょう。

とはいえ今回の知識を持っているユーザーは全体的にかなり少ないでしょう。購入専門の方であれば尚更です。よってこれは出品者側で対応していく姿勢が大切になると思います。本記事を読んでいるメルカリ利用者につきましては、香水など危険物扱いのモノを出品する際は【らくらくメルカリ便】にすることを徹底していきましょう。
ちなみに各社が定める荷受けできない商品については、それぞれ公式HPにて解説されています。よければ一読お願いします。
YouTubeチャンネルもあります

チャンネルでは、一般フリマユーザー向けに
- イライラしない考え方
- ちょっと売れやすくなるコツ
- 知っておくと便利な情報
などを定期的に発信しています!
また、今回のように皆さんの素朴な疑問に、できるだけ回答する企画もあります。
以上、参考になれば幸いです。
それじゃあ、また!
参考文献
メルカリで売れた香水の梱包手順|必要資材も合わせて解説 | メルカリ Column(コラム)
https://jp-news.mercari.com/contents/2779
荷受けできない商品(メルカリ便) – メルカリ スマホでかんたん フリマアプリ
https://help.jp.mercari.com/guide/articles/332
ゆうパックで送ることができないものは何ですか? – 日本郵便
https://www.post.japanpost.jp/question/6.html
宅急便で送れないもの | ヤマト運輸
https://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/customer/send/preparations/inability