【人気】買って良かったもの、イマイチだったもの

デジタル日記のススメ。2年続けた結果

俗説によると、脳みそには記憶が残っていて、きっかけさえあれば簡単に思い出せるらしい。昨日の晩飯を思い出せない人も青いパッケージさえ見れば「そうか青の洞窟のボロネーゼを食べたんだっけ」となる訳だ。

そんなきっかけだが、経験上とても些細なことでいい。例えば私はおしぼりを見るたび、某地方で頂いた美味しい寿司を思い出す。

ボロボロの店構えだが、夫婦が快く出迎えてくれる。しかし提供されたおしぼりが臭い。この時点で失敗したと思ったら寿司は格段にうまい。特にマグロが唸るレベル。地元客も次第に増え、最後には全体で暖かく見送ってくれた。なんで臭いおしぼりは放置されてるんだ?

…という記憶を、私はおしぼりを見るたびに色濃く思い出せる。

てことで約2年ほど前から日記を書くことに決めた。『おしぼり』のようなトリガーを残すことで、過去の感情を引き出す狙いだ。

日記はデジタルが便利

ところで日記といえばアナログorデジタルで悩むのだが、どちらも試した結果デジタルに決めた。なぜなら紙に書くタイプは媒体(ノートとか)に制限があり、旅行中などに残すことが困難。また検索機能がないため

きゃたぬき
きゃたぬき

北海道物産展で食べたカレーがうまかったんだけど名前なんだっけ?

となった際、記事発見にも一苦労する。ちなみに該当のカレー屋は2024年10月1日に食べた札幌タイガーカレーである。漬け込んだジンギスカンが美味だった。

さらに話を広げると、デジタル日記なら巨大サービスを利用するべき。具体的にはGoogle keep、Apple純正メモアプリ、Note、はてなブログ…等。これは検索だけじゃなく、サービス終了による記事の消滅を防ぐためだ。現に私の妻は遠距離恋愛中の思い出を謎のアプリに残していたが、開発元が消えたため復元できなくなった。まぁバックアップしてなかったのも悪いけれど…

ちなみに私は日記専用ブログを用意している。かつて運営していたブログ記事の残骸で、アフィリエイトや広告収入など一切ないが私が運営者なのでまず消滅しない。この安心感は大きい。

書くのは1行でもいい

話を戻そう。日記を始めたい人が迷うのは「何を書くべきなのか」である。まず私の考えを述べると、その日感情を揺さぶったモノ・コトを1行。いや1単語だけ書けばいい。

私は記憶のトリガーを残す目的で日記を書いている。そしてトリガーは些細なものでいい。例えば札幌タイガーカレーの日記文章は

札幌タイガーカレーは美味かった。ジンギスカンも含めてもう一度食べたい。

と書いてあった。これだけで当時の記憶が蘇ってくるものだ。

あと執筆する時は音声入力もオススメしたい。たまに誤字脱字があるけど大枠があっていれば察しがつくし、気力があるなら直せばいいだけ。毎日続けるのだから全力で手を抜こう。

2年越しの日記の効用

さて、2年ほど日記を書き続けた効果を語ろう。まず記憶の欠落は昔となんら変化ない。だが思い出すスピードは著しく改善した。記憶を辞書のように使えるからだろう。

加えて、当時の感情を甦らせることにより2つの再発見ができた。当たり前すぎるけど書いておく。まず良い記憶は何度思い出しても温かくなれること。中年の同窓会みたいなことを言うが、面白いエピソードは常に面白いのだ。そりゃ昔話ばかりするわ。むしろ記録として残すことで鮮明さが上がり輪をかけて笑える。

そしてもう一つ、悪い記憶とは大したことない場合が殆どであったこと。かのチャップリンが「人生は近くで見ると悲劇だが俯瞰すると喜劇である」とか言ったらしい。正にコレ。当時めっちゃ落ち込んだ出来事も数ヶ月後に見返すと、なんとしょーもないことか!逆に1年前の悩みを覚えてますか?って話。9割の出来事は取るに足らないのだ。

…などと、言うまでもないので『再』発見としておいたが、経験を通したのは大きい。私はこれからも良い・悪い出来事に遭遇するだろう。しかし時間をおけば大事に至らないことを知っている。これも日記を続けてきたお陰だ。アナタも是非とも初めてみてほしい。スマホのメモ帳に、毎日1行、1単語からで良いのだ。

ちなみに昨年の今日(5/5)の日記は

新しいタイ料理。グリーンカレーはサクラテラスに近い

と書かれていた。私の好きな京都サクラテラスのグリーンカレーが非常に美味しく、それに近い味を出す店があったのだ。名前を思い出したので調べると潰れていた。こういう事もある。今日の内容が決まった。