こんにちは、きゃたぬきです!
今回は、価格交渉を被せてくる人の心理を解説していきます。
きゃたぬき
こんな人、いませんか?
YouTubeチャンネルに、以下の質問を頂きました。(内容を要約しています。)
メルカリで2000円で値段交渉をしようとコメントしました。
しかし、その数分後に他の人が
「2100円で購入するので値引きしてください」とコメントしてきました。
正直自分の交渉が終わってないうちに
値段交渉してくることにとても怒りを覚えました。
これは仕方のないことですか?
フリマアプリを長く使っていると、
交渉に割り込まれるケースってありますよね…汗
それでは早速、彼らの心理・思惑を学んでいきましょう!
目次
解説動画:なぜ、交渉中に割り込んでくるの…?その心理を解説します【メルカリ】
このブログは、下記の動画でも詳しく解説してます!
価格交渉を被せる理由とは?
いくつか考えられますが、2つを紹介します。
- 割り込んだ人が、交渉をより優位にするため
- アンカリング効果を発動するため
独立した理由ではなく、それぞれが補う形だと考えてください。
そして詳しくは後述しますが、
価格交渉を被せられたのは、あなたが交渉を行ったからと言えます。
きゃたぬき
決して、交渉をした貴方は悪くありません。
「誰か、交渉をしてこないか…?」
割り込んだ人が、虎視眈々と待っていた感じです。
それでは順番に解説していきます。
ここからの話は「義理人情や道徳」を一旦無視して展開します。
被せると、交渉が優位になる
価格交渉を被せることで、
出品価格より安く購入しやすくなります。
その理由を知るために、出品者の立場になって考えてみましょう。
2つの選択肢で、行動が縛られる
今回の質問のような場合、
あなたの価格より、割り込んだ人の方が高値をつけている筈です。
例として、あなた:2000円 相手:2100円
そして、これを出品者側から捉えた際、
高値を付けた方が選ばれる筈です。
…って事は、想像に難くないでしょう。

誤前提暗示の例
ここで重要なのは
「2100円を提示するより、一緒に提示した方が望ましい」
つまり交渉に有利という事です。
この例を理解するために、よくあるパターンを知っておきましょう。
デートの誘い方に似ている
有名な例ですが、断られにくいデートの誘い方に似ています。
例えば通常の誘い方では
一緒に、イタリアンに行かない?
となります。しかし、これでは断られてしまいます。

断られにくいデートの誘い方の例
一方で、選択肢を予め提示する方法があります。
今度、一緒に食事したいんだけど、イタリアンと中華、どっちが好き?
この聴き方をすると、
- イタリアンに行く
- 中華に行く
という2択から選択しないといけません。
正確には「行かない」という第3の選択肢もあるのですが、
なんとなく2つから選びやすくなるのです。
2つの価格で、選ばせる
話を戻しましょう。
2つの価格を提示する(この場合、交渉を被せる)ことによって、
出品者は「2つの選択肢」から選びやすくなります。
もちろん交渉自体を断るのも可能ですが、
「傾向として選びやすくなる」事は間違い無いでしょう。
質問の様に
「なぜ、自分の希望価格を先に出さなかったのか?」
という理由は、戦略的な物である可能性が高いです。
定価で買うほど急いでないし、誰かが交渉したら…って感じかもしれませんね。
そんな意識してるかな…?って感じですが、
取引が活発なジャンルの商品では定石の交渉術と言っても過言ではありません。
アンカリング効果を狙う
2つ目の理由としては、アンカリング効果を狙う、というものです。
これは1つ目の理由を補助しています。
まずは、アンカリング効果について確認しましょう。
感覚的に「安く感じてしまう」
まずは、こちらの画像をご覧ください。
どちらも同じ商品だとして考えてみましょう。

アンカリング効果の例
片方が1万円、
もう片方は4,980円の値札です。
これを見た時に多い反応は
「右の商品は、元々1万円から半額になっている!」
というものです。
単純に半値なので、お買い得に見えるでしょう。
しかし、この商品は元から4,980円なのです。
左の1万円は、そもそも売る気がないオトリ商品です
でも、現に安くなっていると「感覚的に」考えてしまう訳です。
これが、アンカリング効果と呼ばれているものです。
この効果は奥が深いので、気になる方は調べてみてください。
2つの交渉で、相対的にお得
今回の質問のケースは、アンカリング効果の要件を満たしています。
あなたが交渉した2000円の後に、
相手が2100円と提示した場合、
出品者は2つの提示価格を比較して検討します。

比較することで、判断力が鈍ってしまう
この時、高く売れる方を選ぶと同時に
「後の人に売ったほうが得だ!」と判断することで、
それ以外の人が登場する可能性や、
最初の価格で売るという選択肢を見逃しやすくなります。
割り込む人は、優位に交渉を進めるため、
こんな心理的効果も活用している可能性があるのです。
きゃたぬき
感覚的に行う人もいるんです…!
「交渉を始めたから、被せてきた」とも言える
最後に、そもそもの話をして終わりたいと思います。
彼らが今回の戦略を利用するには、
交渉を始める人が必要です。
つまり、あなたが値引き交渉を行ったことが原因で、
彼らが交渉を被せた、とも考えられるのです。
きゃたぬき
被せる人が戦略を練っている、というだけの話です。
規約的には、問題がない
一部の方はこの行為を受けて
「交渉に割り込むのは、マナー違反じゃないか?」
「迷惑行為。ペナルティがあって然るべき」
と感じるかと思います。
しかし、彼らの行為は規約上、何も問題ありません。
大前提として、
フリマは購入者を優先する必要があります。
今回の件や、専用ページの横取り購入など、
マナー的にどうなの?って感じようが、罰則はありません。
(無論、よく思われない行為とは感じますし、オススメはできません。)
あくまで戦略の1つ
今回のケースは、
商品をお得に購入するための戦略として、
多くの人が活用しています。
一部界隈では「逆オークション」と呼ばれています
これに対抗するには
- 被せてきた価格より高値を提示する
- 出品価格で購入する
という2つがあります。
出品者的には
「高く購入してくれる方を選ぶ」のが
行動として当然ですので、
「私が早かったんだから、優先してよ!」は通じないでしょう。
もちろん、気分的に優れないのは間違いありません。
ですが、ルールに則った上での戦略である以上、
被せてきた相手を非難するのはやめた方がいいでしょう。
記事のまとめ
価格交渉に被せる人の心理として、以下の2つが考えられます。
- 出品者の選択を絞り、自分を選びやすくする為
- アンカリング効果で、お得感を出す為
ざっくりと解説しましたが、動画版ではより分かりやすくなっております。
興味がありましたら、そちらも合わせてご覧ください!
きゃたぬき
それじゃあ、また!